岩手の歴史は不思議でいっぱい!世界遺産「毛越寺」
平泉旅行2つ目の観光名所、世界遺産「毛越寺」(もうつうじと読む)に来ました〜。
ここは、大泉が池を中心とする浄土庭園が有名です。
見るだけじゃもったいない!岩手の不思議歴史がわかりやすい本
おそらく、毛越寺に行く人は、世界遺産だし、日本を代表する美しい庭園ということで、訪れる人が多いのではないでしょうか?
歴史に触れたほうがお得!!!
綺麗な庭園をみて癒されるだけでは、すこし勿体無いですよ!
パンフレットを見ても、だから??綺麗なところ??って感じです。
ことりちゃんは、もう少し掘り下げて、中尊寺や平泉を知りたかったため、今回の旅行前に、こちらの本を読ませていただきました。
読後、
めちゃくちゃワクワク!!
岩手って奥深い〜〜!!って毛越寺に行くのが楽しみになりました。
高橋克彦先生、荒俣宏先生の共著で、私たちからしたら観光地として見ているところを、歴史の観点から情報を整理し、また、一部、対話形式ですすめてくれます。
高橋克彦先生は、NHK大河ドラマ「炎立つ」の原作を書かれた小説家岩手県出身、
荒俣宏先生は、小説「帝都物語」がありますが、それ以上に、歴史家、タレント、妖怪、UFOなんでもありの有名な先生です。
優しくて楽しいお人柄なんだろうな〜と思います。
この「荒俣宏・高橋克彦の岩手ふしぎ旅」については、なかなか、岩手の地理にうといと最初はわかりにくいところもあるのですが、自分が行きたいところの簡単な地図などを見ながら読み進めると、観光パンフレットには載っていない歴史ミステリーが面白く解説されている本です。
岩手の歴史上のキーワードを、年表通りに並べてみました。
アテルイ(悪路王)→蝦夷討伐→征夷大将軍坂上田村麻呂→慈覚大師・円仁(えんにん)→奥州藤原氏の繁栄→源義経→源頼朝奥州討伐
なんとなく、知っているような知らないような?覚えているような覚えていないような?ではないですか?笑
本を読まれるときは、この流れを頭に入れて読み進めると、特に面白いと思いますよ。
岩手の奥ゆかしさにつながる「隠す文化」はこの時代から?
平泉の毛越寺も、中尊寺も、「慈覚大師・円仁(えんにん)」の開山です。ざっくり言うと、最初に作った人ってことです。
本の中で面白いなと思ったのが、毛越寺は、開山は円仁だが、奥州藤原氏の影響が色濃いということ。
対立していた中央省庁である大和朝廷に対する隠れ蓑的な意味合いもあったのではないかというくだりです。
表向きは朝廷のある京の文化を取り入れて、お寺開山や作庭を行なったが、本質は、源氏との一触即発に対する軍事力を高めるための技術者を養成するためのものだった。
ただし、典型的な都の形式の庭を作っているようだが、肝心の滝がないとか、少しポイントを外して、都のものより立派には見せず、宗教を隠れ蓑にして、藤原氏の技術力は隠して見せつけなかった…
…という説が書かれていて、なるほどな〜!と手を叩きたくなります。
大陸と交易できる海運力、大陸技術者との交流、金色堂を作るくらいの技術と経済力…
隠しておかないと、奥州再討伐のきっかけになりかねないですね!
本には他にも、岩手県内の歴史古刹を巡ってのお二人の見解が随所にあり、歴史好きにはたまらない本です。
私ももし、また岩手に行くことがあれば、この本のように、お二人が歩いた場所に沿って、観光をしたいものです。
いかがでしたか?
次回は、平泉一関観光で一番感動した「達谷窟毘沙門堂」(たっこくのいわやびしゃもんどう)に続きます。